フォルクスワーゲングループが、NOxだけでなくCO2でも排出量を少なく見せる不正をおこなっていた問題で、その該当車種が判明した。
傘下のアウディブランドでは、最新2016年モデルの、
・A1
・A1スポーツバック
の2車種で、いずれも1.4リットルおよび1.6リットルの直列4気筒ターボディーゼル「TDI」エンジン搭載車が、CO2不正の対象に該当する。
ただし、日本仕様にはディーゼル車は未設定であるため、アウディジャパンは、
「日本に正規輸入されているアウディ車については、対象外であると確認された」
との声明を発表している。
一方、フォルクスワーゲンブランドでは、最新2016年モデルの、
・「ポロ」の1.0リットル直列3気筒TSIのDSG
・「ゴルフ」の1.4リットル直列4気筒TSIのMTおよびDSG
・「ゴルフ GTI」の2.0リットル直列4気筒TSIのMTおよびDSG
・「ゴルフ R」のMTおよびDSG
・「パサート ヴァリアント」の1.4リットル直列4気筒TSIのMTと、
2.0リットル直列4気筒TSIのMTおよびDSG
・「ジェッタ」
と、日本でも馴染みのある名前が並んでいるが、フォルクスワーゲンは公式ホームページで、
「フォルクスワーゲン内部調査によるCO2排出量の問題の対象となったガソリンエンジンは、改めて調査した結果、日本仕様の車両に今回の問題は該当しないことが確認されましたのでご安心してお乗り頂けます。」
としている。
【記事のソース】
http://response.jp/article/2015/11/16/264325.html
http://response.jp/article/2015/11/16/264314.html
http://web.volkswagen.co.jp/ja/volkswagen/peace_of_mind/
どういう意味で「ご安心」なのか?
これだけ次々と不正が見つかっている状況で、いくら日本仕様に該当車両が無いからといって、「ご安心」と言っていいものなのか、甚だ疑問である。
確かに、CO2が少々たくさん排出されているからといっても、走行における安全性に問題があるわけではない。
そういう意味では「ご安心」には違いないが、ブランドイメージの悪化により販売台数も大幅減という戦況にあるフォルクスワーゲンだけに、リセールバリューへの影響も懸念され、ユーザーにしてみれば「ご安心」という心境ではないだろう。
カーオブザイヤーの栄光にキズが・・・
フォルクスワーゲンのゴルフといえば、筆者も試乗してその出来を高く評価していたクルマであり、輸入車初の日本カーオブザイヤー受賞モデル。
今回のCO2不正に日本仕様は該当しないとはいえ、その栄光に泥を塗るような話である。
とにかく、日本で「フォルクスワーゲン」と言えば「ゴルフ」(あるいはビートルか)、というぐらい、「ゴルフ」は超メジャーなモデルだ。
そんな、日本市場における看板モデル、しかもガソリン車で不正があったとなれば、今後ますますフォルクスワーゲンに対するイメージの悪化は避けられないだろう。
不正の調査を進めて、該当車種を隠さずに公表していくという姿勢は、信頼回復に向けて不可避なプロセスではあるが、明らかになった事実を公表すればするほど、ますます販売の悪化に拍車がかかるというのも、なんだか気の毒な話である。
まぁ自業自得と言ってしまえばそれまでなのだが。。。
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